トレカ天気

主に遊戯王、ポケカ、その他カードゲームに関する考察等を投稿します。
相場もたまにはあがる・・・かも。 動画もよければ見てください。→ トレカ天気ch -YOUTUBE こちらにも掲載していただいております! →遊戯王あんてなさん http://yugioh-antenna.sakura.ne.jp/

タグ:科学する遊戯王

こんにちは!らいふです。

デュエリストの永遠の悩み
「手札事故」
嫌ですよね。

初動引かなかった!!

とか、

初動だらけで妨害札引けてない!!

とかね。
特に初動を引けていないときに考えること、
「デッキ太らせてでも有効札増やしたほうがええんか?」
「やっぱ有効札減らしてでもデッキをスリム化したほうがええんか?」
です。
ここに関しまして、最適なデッキ枚数を確率的に検討していくという試みです。

目次
  1. 有効札は入れればいれるほどいい!!???
  2. 1枚だけ有効札を引きたい!!
  3. 2枚だけ有効札を引きたい!!
~過去の計算はこちら~









1.有効札は入れればいれるほどいい!!??

さて、太らせてでも有効札は突っ込んだほうがいいのか。
はたまたスリム化したほうがいいのか。
最も簡単な例から確認していきましょう。

※デッキを構築する上で初動として欲しいカードを今回は「有効札」と呼ぶこととします。
(召喚獣デッキにおけるアレイスターや暴走魔法陣などです。)

基準を40枚構築とし、その中に何枚かの有効札を入れておきます。
そこから41枚にするときは有効札を1枚追加、42枚にするときは有効札を2枚追加・・・
という風に、有効札のみを入れていったとき、初手5枚の手札に初動が1枚は来る確率を計算しました。

01_デッキの枚数に対する有効札をひく確率

それぞれ、40枚段階で1枚のみある場合、5枚ある場合、10枚ある場合、15枚ある場合で計算しています。
どの場合においてもデッキの枚数を太らせてでも有効札を入れていくことは、
初動を引く確率をあげる=事故率が減る

という結論にいたります。
すなわち、最適デッキ枚数はとにかく太らせればいい!!ということです。

が!!!

例えば、極端な話、手札5枚すべて初動!!とかも、ちょっとやりすぎなわけです。
(アレイスター、アレイスター、暴走魔法陣、暴走魔法陣、暴走魔法陣とかね)

初動は1枚のみひいてあと4枚は手札誘発とか汎用罠とか引きたいなーとか、
初動2枚は揃っててあとは墓穴と誘発がいいなーとか。
そういうバランスのいい手札が理想ハンドですよね。
ということで、さらに考察を進めていきましょう。


2.1枚だけ有効札を引きたい!

初手5枚で1枚だけ有効札を引きたい、その他4枚は墓穴や誘発などを引きたい、
という場合の最適デッキ枚数を確認していきましょう。

同様に、デッキ枚数40枚を基準として有効札のみでデッキ枚数を増やした場合に、
初手5枚で1枚のみ有効札を引く確率を計算しました。


02_手札5枚で有効札を1枚のみ引く確率


今度は先程とは様子が変わり、
条件によっては変曲点がある=最適値がある
とわかります。
例えば40枚構築段階で5枚の有効札が入っているデッキがあるとしましょう(赤線)。
このとき、初手5枚で1枚のみ引く確率が最も高いデッキ枚数は43枚ですので、
有効札を8枚にしたほうが確率論的には最適値となります。

それぞれのデッキ枚数で最適値を確認すると次のようになります。


03_1枚のみほしい場合の有効札枚数に対する最適デッキ枚数



有効札が8枚になるあたりで最適値が40枚になっています。
すなわち、
・40枚段階で有効札7枚以下ならば多少太らせてでも有効札は入れたほうがいい
・ある程度以上太らせるとむしろ2枚以上引くことが増えてくるからあまり増やしすぎてもだめ

ということです。
もちろん、次ターンのリソースも引いておきたいので1枚じゃ嫌という場合もありますがね。

3.2枚だけ有効札を引きたい!

1枚初動のデッキ(イビルツイン、プランキッズ、召喚獣など)は上記で十分事足りますが、
展開系だと2枚初動の場合もあるわけです。
じゃぁ、2枚のみ引きたい場合の最適デッキ枚数は?となります。
計算してみました。

04_手札5枚で有効札を2枚のみ引く確率

先ほどとは変曲点の位置が変わっています。
こちらはやや簡略化したもので、2枚の組み合わせとして同名カードも含んでいます。
(月光虎+月光虎など)
そのため、厳密には初動組み合わせとは異なりますが、そこはご愛嬌ってことで。

05_2枚のみほしい場合の有効札枚数に対する最適デッキ枚数


デッキ40枚に落ち着くのは有効札が16枚のときです。
すなわち
・40枚段階で有効札が16枚になるまでは多少太らせてでも入れたほうがよい
ということです。

(もう一度記載しますが同名かぶりもカウントしていることに注意です)

例1:
40枚段階で有効札10枚。ここから有効札を1枚増やして41枚にすべき?
→太らせてでも入れるべし
例2:
40枚段階で有効札20枚。安定感を増すためにデッキ太らせてでも有効札入れる?
→やりすぎ。40枚のままでよい


という判断ができます。


さいごに

今回は最適デッキ枚数を有効札の枚数と引きたい枚数から検討してみました。
が、とはいえあくまで確率的な話なので、デッキ構築の際のおまじないレベルの話です。
真の強者は確率を飛び越えた領域で戦っていると個人的には思っているので、
頭の片隅にでもおいてもらえれば幸いです。
ではでは~~。

うぃっすうぃっすうぃすー!
らいふです。

2022/4/1の制限改訂が発表されました!
ついに帰ってきました我らがオルターガイスト・マルチフェイカー!

マルチフェイカー

オルターガイストにおける「潤滑油()」であり、
キーモンスターとなるカードです。
(エクソシスターで上位互換が出たけど)

これまで規制されていましたが、ついに完全緩和ということでオルターガイストがフルパワーになりました。

さて、このカードといえば、やはり泡影フェイカーですね!

泡影

先攻だったとしても、泡影を手札から発動することで、マルチフェイカーを出して、
シルキタスによるバウンスを使って2妨害できます。
もしくはメリュシークを出して後続をサーチするなど、とにかくこの組み合わせに注目されました。

今回はこの泡影フェイカーの揃う確率を計算しました。

過去の確率計算記事はこちら。















~オルターガイスト規制の歴史~
オルターガイストは、以下のような歴史をたどります。
・発売当初~
世界大会でも使用され、トリックスターと世界大会決勝を争いました。
間違いなく環境デッキでした。
・18/10/01 準制限
閃刀姫、剛鬼が台頭していた時代です。
また、FWDが様々な仲間を牢獄送りにしつつ主人公バリアで守られていました。
・19/01/01 制限
FWDがついに牢獄に送られ、花火とともに爆散した改訂です。
さらに羽根をもがれるようにスプーフィングも準制限になりました。
個人的にはブチギレ改訂でした。笑
また、サラマングレイトが爆発的に流行りました。
大会に出ても必ずサラマンに当たるという。
オルターガイストは初動をバウンスという手段で潰すことができ、サラマン相手にもそこそこ戦えていました。
ここから長らくは1枚ということで、墓穴で飛ばされて即終了な暗黒時代です。
・20/01/01
フェイカーは相変わらず制限で、ここからさらにメリュシークも準制限になりました。
だからなんでだよ!!
クリッターアルミラージが基本的な動きとなる時代です。
僕は使っていなかったですが。
ここは最も規制が激しかった時期で、
フェイカー 1
メリュシーク 2
スプーフィング 2
という、絶対に環境で使わせないぞ!というKONAMIの強い意志を感じます。
・20/10/01
スプーフィングが帰ってきました。
当然だよなぁ!???
しかし、ワン・フォー・ワンが制限になりました。
スプーフィング返したからいいよね?と言わんばかりでしたが、
そういう問題じゃないんだよ!???という感じでした。
・21/04/01
メリュシークちゃんが返ってきました。
初動が不安定なオルターガイストにとっては貴重な1枚です。
・22/01/01 準制限
魔のドラグーン環境開始です。
対象にとれないため、メインパーツで突破することが難しく、
また、周囲のパワーもあがってきたのでもはや環境デッキとは呼べません。
また、エルドリッチのような上位の罠ビートが出てきたり、
ドラゴンメイドのようにリソース面でも上位互換となるようなテーマも出てきて、
勝つためにあえてオルターガイストを選択する理由を探すのが難しい時代です。
それでも好きでずっと使い続けていた私ですが・・・。
・22/04/01 制限解除
ついに解除されてフルパワーです。
最近は烙印との組合せが流行っていますね。
KONAMIへの愛が届いたんでしょうか。


~泡影フェイカーの確率計算結果~
さて、そんなマルチフェイカーですが、泡影フェイカーをやっぱりキメたい!
でもどのくらい決まるんだ?という疑問。
というわけで、デッキ構築の参考も兼ねて例のごとく確率計算しました。

早速ですが、結果から。

投入枚数に対する泡影フェイカーの揃う確率
無限泡影とマルチフェイカーをそれぞれ入れた枚数において、
デッキ枚数40枚のときに手札5枚で泡影フェイカーの揃う確率です。
(自分は後攻という想定ですね)
今回の改訂でフェイカーが2から3になったことにより、
7%が10%程度になっています。
見方を変えるならば、
15戦に1回程度=5マッチで1回程度
が、
10戦に1回程度=3マッチで1回程度
になりますね。
公認大会だと3戦くらいが多いので、公認1回出れば泡影フェイカーを決めてアドレナリンマックスになれるわけです。
(先攻だとあんまりですが)
さすがにここまで変わるなら3枚ずつフル投入するとか、拮抗勝負を入れてさらにあげるとか、
できることは多そうです。

デッキ枚数を増やした場合にどうなるか。みてみましょう。
デッキ枚数に対する泡影フェイカーの揃う確率
それぞれ3枚ずつ入れてデッキ枚数を増やしてみました。
さすがに60枚まで太らせると確率が約半分になっています。
43枚でも9%ということで、そのくらいなら太らせても体感にそれほど影響はなさそうです。
昨今の烙印ギミックを入れるとするならば、ありかもしれません。

~最後に~
泡影フェイカーの確率はもちろんですが、素引きする分も増えていますので、
今回の計算から見えてこない単純なパワーアップは間違いなしです。
ただ、オルターガイストの強みであった王宮の勅命が奪われてしまいましたし、
総合したらなんとも言えないところですね。
ではでは~。

こんにちは。らいふです。

ここ数年でKONAMIさんはパックをすごい頻度で発売するようになりましたね。
レギュラー、デッキビルド、ストラクなどなど。
数ヶ月もたてば新しいテーマがいくつも増えており、
新しいデッキを組んで見ようかな!と思うことが増えました。

そして、新弾のテーマを組んでみて、
大会やイベント、フリーで使用して帰りながら思うわけです。
「うわ、めっちゃ事故るわ。テーマパーツ増やすか~」
「ちょっとテーマパーツこんなに引いても困るわ。減らしてみよ」
とかね。

ちょっとまってください。
本当にその数回の使用感でテーマパーツの枚数を変えるんですか?

今回はそんなお話です。

■サイコロを1回振ってみるお話
突然ですが、ちゃんとした立方体の6面のサイコロを振るときを考えてみましょう。
このとき、それぞれの目が出る確率は・・・?

そう、全部1/6ですね。

じゃぁ、6回振ればそれぞれの目が1回ずつ出る???





そんなわけないですね。


例えば、10回振ってみましょう。

サイコロ1個を10回
当然ですが、均等になっていませんね。
なんなら1の目は一回も出ていません。
もう少し回数を増やしてみましょう。

サイコロ1個を100回
100回振ってみました。5が多く出てますね。
まだまだ均等とは言えません。

サイコロ1個を1000回
1000回振りました。段々と、おおよそ均等っぽくなってきました。
今度は3が多く出るようになってますね。

サイコロ1個を10000回
10000回振りました。
ほぼ均等ですね。

サイコロ1個を1000000回
思い切って100万回振ってみました。
ここまでくるとこの縮尺では差がわからないレベルです。

そう、何が言いたいかというと、
確率はあくまで確率で、現実では同じ試行を相当な回数で繰り返さないと理論に従わないということです。

■サイコロを2個振ってみる話
次はサイコロを2個振ってその合計値を考えてみましょう。

この場合、確率計算をして出てくる期待値は7、すなわち、7が一番でてくる「はず」です。
これも同じように振る回数を増やしながら分布を見ていきましょう。

サイコロ2個を10回
10回のとき。7がもはや1回も出ていないレベル。
サイコロ2個を100回
100回。それっぽくはなってきましたがまだまだ。

サイコロ2個を1000回
1000回振ってみると、かなりそれらしい結果です。
サイコロ2個を10000回
10000回。1000回のときとほとんど差がないですね。
このときも同様に、やはりたった数回の試行では理論通りには行きません。

■初期手札にくるテーマパーツを数えてみる
では、最初の話に戻ってみます。
自分が新しく組んだデッキの試運転をしたとき、
たかが10回や20回のデュエルだけで、「事故率が高い~!」とか、「テーマパーツ多すぎるわ~」とかを判断するのが危ういということがわかるでしょうか。

実際に計算してみましょう

デッキ枚数は40枚、テーマパーツは15枚いれているとし、
最初の手札5枚にあるテーマパーツの枚数をカウントしてみます。

・5試合
友人と軽く何回か対戦してみました、みたいな回数ですね。

5回引き直し_引かない場合
こんな分布になったらどう思うでしょうか。
手札に2枚くらいテーマパーツがほしいデッキだったとしたら、
「もうちょっと増やすか・・・?」とか感じますよね。
もう1回計算してみましょう。
5回引き直し_引きすぎる場合
4枚引く場合が多いですね。きっと、
「うわ、引きすぎこんなにいらんわ。枚数減らそ」と思うでしょう。

そう、同じ構築なのにたったの5試合ではこれだけ体感が変わるのです。

・10試合
公認3回戦の3マッチくらいの感覚です。

10回引き直し_引きすぎた場合
初動1枚とかのデッキなら、こんなにパーツいらんわwってなるくらいひいてますね。
もう1回。

10回引き直し_引かない場合
うわ、事故率たけーなってなる分布です。
0枚の場合が3回ありますからね。
公認で3回連続初動0枚とかになると結構凹みますが、たかだか10試合ではそんなことも全然あり得るということです。

・100試合
現実でここまでやるのは大変ですが、100試合やってみましょう。

100回引き直し_引かなかった場合

0枚のときが結構あります。もう1回計算。

100回引き直し_引きすぎた場合

今度は5枚全部テーマパーツとかの場合も結構発生しています。
まだまだ100試合とかで体感を確定するのは尚早すぎます。

・1000試合、10000試合

1000回引き直し
1000試合の場合です。

10000回引き直し_引きすぎた場合
10000試合の場合です。1000試合のときとほぼ差はありません。
このくらい対戦してみたときの体感は信用できそうです。

■考察
以上の結果からもわかるように、確率論的には、
「事故りやすい構築やな!」「パーツ多すぎたな!」を判断するには1000試合程度やって確認しなければいけません。
たかが3回や4回連続で初動0枚になろうが、そんなものは「確率の偏り」でしかなく、サンプル数が少なすぎるのです。

しかし、実際はそんな1000試合もできません。
じゃぁ、どうするのか!?というときに使うのが「確率論」です。

実際の体感ではわからない部分を理論に助けてもらうというのは結構大事だと思っていて、
自分の構築に「納得できる」ためのひとつのツールになりえます。

■総評
遊戯王は初動に何枚あるかで勝敗がすべて決まってしまうようなゲームではありません。
むしろその後の動きがほとんど勝敗に直結するので、今回の議論はひとつの目安でしかありません。
が、構築するときに頭の片隅に確率的な考え方をいれておくと、助けになるかもしれませんね。
ではでは~。

こんにちは、らいふです。

みなさんはデッキ枚数にこだわりはあるでしょうか。
芝刈りとかでない限り、必ず40枚にしている!という人も中にはいると思います。

この「40枚にする」というものですが、
多くの人の場合は引きたいカードを引ける確率を少しでもあげたいからというのが理由になると思います。
じゃぁ、
デッキ枚数を40枚から41や42枚にしたときに、どの程度確率は変わるのでしょうか、
また、その確率の差分はどのように捉えればよいのでしょうか?
というのが今回のお話です。

■計算内容
デッキ枚数を40~45枚まで変更させ、
引きたいカードを引ける確率が40枚のときと比較してどの程度変化するか計算。

■計算手順
  1. デッキ枚数を決定
  2. デッキの中に引きたいカードをセット
  3. 5枚ドローして引きたいカードが1枚でもあるか確認
  4. 3の手順を100万回実行
  5. 引けた確率を計算
  6. 引きたいカードのセット枚数を変更して3~5を実行
  7. デッキ枚数を変更して同様に実行
デッキ枚数の最大:45枚
デッキに入れる引きたいカードの最大枚数:20枚

■計算結果
確率の差分
横軸が、引きたいカードの投入枚数
縦軸は、それぞれのデッキ枚数にしたときの引ける確率と40枚のときとの差分
です。
確認回数が足りなくて収束しておらずグラフががたついていますが、
傾向とおおよその数字は参考になりそうです。

40枚のときの計算結果(青)は、当たり前ですが常に差分なしの0%。
それ以外のときの数値は、あくまで差分を表現しているので、
この数値が高いほどひきにくくなっているということです。

■考察

全体の傾向としておもしろいなと思ったのは、
10枚程度が変曲点になっている点です。
言い換えるならば、デッキへの投入枚数が10枚程度までならばデッキの枚数が確率に支配的だが、それ以上になってくるとデッキの枚数以上に投入枚数が大事になってくるということです。

今回の場合は初動1枚デッキで考えるのが最も現実の系と近そうでしょうから、
例えばプランキッズやマドルチェやイビルツインのような1枚初動デッキを構築するときの参考にするのがよいかと思います。

次に、具体的に数値を見ていきましょう。
デッキの枚数を40ではなく、どうしてもいれたいカードがあるから41枚にする、とかの場合。
引きたいカードの枚数にはよりますが、最大の差分はおよそ1%程度です。
100回デュエルしたときに、初動を引けない対戦回数が1回程度変わってくるということです。

この1%をどう捉えるか・・・は各個人のスタンスによると思います。

■以下、個人の感想
例えば、とりあえず40枚で組んでおいて、ハーピィの羽根箒を突っ込んでおこうかな~と迷う場合とか。あると思います。
そして、こういうカードを引けたおかげで勝った!という試合はあると思います。

41枚構築でデッキに1枚しかないカードを初手5枚でひける確率は12.2%です。



それに対し、デッキ枚数を41枚に変えても、引きたいカードを引けなくなる確率は1%の差です。

そうなると、刺さるかわからないときもあるハーピィの羽根箒を入れるかどうかを「事故をさけるため」という理由だけでいれないのは、個人的には理由として弱いかなと思います。
100回やって事故る回数が1回変わろうが変わりましが誤差の範囲でしょ、という感覚だからです。
一方で、12%というのは9回に1回なので、それは無視できないかな~と思います。

先攻手札に来て実質の1枚ハンデスになるのが「どうしても嫌」になるデッキとかならいれないというのは個人的に十分な理由となる数値だと感じます(電脳堺のような2枚初動とか)。

この辺の感覚は「確率に対する考え方」によると思います。

試合に負けたとき、自分のプレイングを反省するのはもちろんだとして、
あの手札が○○なら負けだけど、そうでなかったら勝ちだな・・・みたいなときに、
実際にそのカードだったから負けた、みたいなこと、あると思います。
そういうとき、それが確率的に非常に低い事象だったとして、
「確率的に低いからしゃーなし」と割り切るタイプなのか、
「いや、ここは次のターンを渡してでも安全にいくべきだったから自分のプレミ」となるタイプなのか、ですね。

「いや、状況によるとしかいえん。デッキの残りカードとか、墓地の枚数とか。」というタイプ、たぶん確率的な考え方をするよりはあなたの直感でデッキを組んだ方がいいです
これはこれまでの科学する遊戯王全般に言えますが、「確率」は負けたときの自分の中で納得できる、割り切れる理由がほしいときのひとつの選択肢でしかありません。
状況に応じて正確な判断ができるならその方がもちろん正しいです
僕はそれができなくて確率に逃げているだけですので・・・。

デュエルしてて2~3回連続して手札にドライバーが来たとしても、
「構築は主要因ではない、これは確率の偏りである。」と思えるかどうかでしょう。
私は思えます。だから、ドライバーが来たこと自体は嘆きません。
事前に確率を考慮した上で構築をしており、10回に1回は引くけどそこは割り切り!と思って投入します。

場を考慮して正しい判断ができる人、デッキ構築時も環境を見て枚数を決める人が強いのだとは思います。
確率はあくまで参考でしかない、という認識が大事かなと思います。

■結論
  • 引きたいカードが10枚までならデッキ枚数が確率の主要因となる
  • デッキ枚数1枚増えるごとに最大でおよそ1%ずつ確率は変わってくる
  • 引きたいカードが15枚程度まで増えるとデッキ枚数は確率の主要因ではなくなる

P.S.このレベルならプログラム組むほうがむしろ大変だったな・・・w

こんにちは、らいふです。

最近、急激に電脳堺が話題になっていますね。

使い続けてきた身としてはなんだか嬉しいような違うような複雑な気分ですがw
今回は、
話題の電脳境は実際のところどのくらいの確率でVFDをおけるのか
を計算しました。

■構築
電脳堺テンプレ

最近、「テンプレ」といわれている40枚です。
(EXは個性があるので無視)
この構築を基準として確率を計算しました。

■計算手順
細かい箇所は割愛しますが、主に下記の順で計算しました。

  1. 電脳堺パーツのみの場合のVFD率
  2. 緊急テレポート2枚を加えた場合のVFD率
  3. さらに強欲で貪欲な壺を3枚加えた場合のVFD率
  4. 強欲で貪欲な壺の代わりに金満で謙虚な壺を加えた場合のVFD率
なお、この確率計算では、初動VFDがたたないものはすべて「手札事故」と呼ぶことにします。
(仙々+朱雀だけとかでは現代遊戯王は生き残れない)

■確率計算に関する参考
初動2枚が手札にくる確率は、過去に計算したことがあり、
その計算を応用しました。


で、さらに、初動2枚の中でもどの組み合わせならば事故らないかを検証しました。


その他、強欲で貪欲な壺で必要なカードが飛ぶ確率の計算や、


金満で謙虚な壺で必要なカードがひける確率の計算も確立済み。


この辺で使った計算方法を随時適用しました。

最終的な事故率を求めるときに、仮定によって結果が変わってくる部分もありますので、
数値は参考程度だと認識してください。


以上をご了承の上、結果をみてください。

■計算結果
うるせー!早く結果教えろや!
って声が聞こえそうです。
結果は下記の通り。

玄武なし と 玄武ありでの事故率の比較

新規の玄武ありとなしでそれぞれ比較しています。

<電脳堺のみ>
玄武をいれようがいれまいが事故率40%程度です。
マッチで勝つためには最低2回はVFDをたてる必要がありますが、
サポートカードなしではマッチを勝ち抜くのは難しそうです。

<緊急テレポートを追加>
玄武なしの場合は少し事故率が上がっているくらいです。
これは、玄武がないときの組み合わせで事故となる場合が多いためです。
玄武をいれて事故となる組み合わせを減らせば、ちゃんと事故率は低下しています。

<さらに強欲で貪欲な壺を追加>
玄武なしなら35%、玄武ありなら30%程度となっており、
ようやくこの辺から実践ラインと言えるでしょう。
壺はやはりいれるべきなんですね。

<代わりに金満で謙虚な壺>
3枚のみめくるという前提で計算していますが、
それでもやはりこのカードは非常に強力で、
玄武がある場合の事故率が30%を切ってきます。
ただ、強欲で貪欲な壺との差は、手札が1枚増えるかどうかですね。

なんとなくですが、体感の事故率とだいたいあっている気がします。

■考察

壺の採用をどちらにするかは、どっちが正解ともいえないレベルかと思います。

実数値でいえば、
  • 強欲で貪欲な壺:24.3%
  • 金満で謙虚な壺:22.9%

※2020/11/17 数字を再計算

となっており、結構僅差ではありますが、この1.4%の差をどうみるかは個人差があると思います。
個人的には、
  • 強欲で貪欲な壺で必要カードがとぶ確率は低い
  • 手札が1枚増える
  • 娘々で回収できる

という点から、強欲で貪欲な壺を採用しようかと思っています。
ただ、デッキリソースが非常に大事なので、そういう点から10枚除外はリスキーすぎるというのもあると思います。

■最後に
電脳堺の入賞が増えてきて、VFDは禁止にすべき!という声がたくさん聞こえてきますが、
使ってみると展開が通らないこともザラにあるし、VFDが立たない事故も結構あるので、
禁止はやりすぎじゃね?と思っているここ数日です。笑
まぁ、強いのは強いと思うけどね・・・。

■補足
仮定としておいたものをつらつらとかいておきます。
同じ仮定でも結果が変わってきそうなところはありますが。
  • 強欲で貪欲な壺は先打ち
  • 3枚以上電脳堺をひいたら事故ではない(実際は同名3枚だと何もできないとかあるが組み合わせが多すぎて検証したくない)
  • 強欲で貪欲な壺の飛び方次第ではVFDへ行ける組み合わせが減る可能性があるが考慮しない。

など。そろそろプラグラム走らせないと厳しいかも。

■追記
上記の事故率の計算は妨害が何も飛んでこない前提でしたので、
手札誘発による妨害をどの程度の確率でくらうかも計算しました。

仮定として、
  • 2枚は初動パーツ
  • 残り3枚の手札に墓穴の指名者か抹殺の指名者を引き込んで妨害を防ぐ
  • 増殖するGは灰流うららで対策できるが、場合分けが面倒くさいので対策札は墓穴系のみ

という前提をおきます。
このとき、
  • 自分が墓穴系を引いておらず、かつ相手の手札に妨害札が1枚以上
  • 自分は墓穴系を1枚以上ひいているが、相手の手札の妨害札がそれよりも多い

場合の確率を計算しました。

妨害が発生する確率 と 相手のデッキの誘発枚数

横軸は、相手のデッキにある手札誘発系妨害の枚数です。
当然ですが、相手のデッキの手札誘発が増えるほど相手の妨害を受けやすくなります。

では、最初にあげたレシピのように
緊急テレポートを2、強欲で貪欲な壺を3採用している場合で、
相手の妨害を受ける確率を計算し、その結果から相手の妨害を受けずに(墓穴で対策して)展開できる可能性を計算すると、


妨害を受けずに展開を通せる率 と 相手のデッキの誘発枚数

こうなります。
今や基本セットとなる、灰流うらら3、増殖するG3の6枚セットは相手のデッキに入っているとすると、約43%の確率でしか気持ちよく展開できません。
(※強欲ど貪欲な壺で引き込む、チャージウォリアーやアーケティスで引き込むとかは考慮しない)
2回に1回は貫通札を引いていなきゃいけないことになります。
(初動3枚以上ってことですね)

この過程では増殖するGに対しするうららの場合を計算に入れていないので、実際の数値はもう少し高いとは思います。

このことを考慮して事故率を計算したいのですが、ここまでくると場合分けがすさまじいことになるので、自分のデッキの手札誘発の枚数の参考にでも。

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